珈琲(コーヒー)に関する話題の続きです。
今日は、コーヒーの効能 について書きたいと思います。
珈琲(コーヒー)に関するミニ知識、誤解やコーヒーの効能など その1を
まだご覧になっていない方は、是非ご覧下さい。
⇒ 珈琲(コーヒー)に関するミニ知識・効能や誤解など その1
珈琲 と 「すい臓がん」 の関係
さて、コーヒーの効能を語る上で、「すい臓がん」は外せません。
コーヒーの効能に関するもので、最も混乱するのが
このすい臓がんに関してです。
コーヒーは、すい臓がんにとって
良いものでしょうか?
悪いものでしょうか?
1980年代に、アメリカの研究機関から
「コーヒー」が すい臓がんのリスクを上げる
という調査結果が出されました。
この研究結果により、長い間
「 コーヒーの摂り過ぎ ⇒すい臓がん 」
という事が常識として植えつけられてしまいました。
今でも、まだ コーヒーがすい臓がんの危険因子である といった情報は
あちらこちらで聞こえます。
ところが!
2007年に、日本癌学会の総会において・・・
厚生労働省研究班(主任研究者:津金昌一郎 国立がん研究センターがん予防・検診研究センター)により、驚きの研究結果がだされました。
コーヒーを高摂取している男性において
すい臓がんになるリスクが低い
この調査では、すい臓がんに関係があるとされている要因
- 年齢
- 肥満指数
- 運動
- 喫煙
- 飲酒
- 糖尿病歴
- 居住地域 など
これらを考慮しているので、信頼度としては高いものでした。
それでも、コーヒーを高摂取している女性には顕著な結果は出ずに
なぜ男性だけが出ているのか?
という点は不明のままです。
実はコーヒー以外の何か他の要因が関係している可能性も否めない
という結果となっています。
現在、この発表をした「 国立がん研究センターがん予防・検診研究センター 」での
最新の情報では・・・
コーヒーがすい臓がんのリスクを減らすとは、言い切っていません。
調査結果の事実は事実として、しかしそれだけで
コーヒーが男性のすい臓がんに効果がある
とは、言えないということなのでしょうね。
ただ、他国での研究成果などでも・・・
コーヒーの摂取がすい臓がんを低減させる可能性が高い
というのが現時点での、おおむねの意見の様です。
国立がん研究センターがん予防・検診研究センターのHPは、こちら
⇒ http://epi.ncc.go.jp/
珈琲 と その他のがん
さて、それ以外の「がん」についてですが・・・
現時点では、「 肝臓 がん 」「 大腸がん 」 のリスクを低減させる効果が
コーヒーにはあるということが、ほぼ確実だと言われています。
ただこれも、まだ現時点では「ほぼ」であり、はっきりとした確証がとれていないので
コーヒーを飲む習慣が無い人に、あえて飲む事を勧めるほどではないとの事。
なんだか歯切れが悪い研究結果ばかりですね・・・(笑)
コホート研究(追跡調査)の結果を受けて、
そのメカニズムがはっきりと解明されない限り
やはり可能性の一つでしかないとうことなのでしょうね。
コーヒーの効能
<糖尿病>
がん以外で、コーヒーの効能について確認されていることがあります。
それは、生活習慣病でもある 「 糖尿病 」を予防するというものです。
コーヒーの代名詞ともいえる、カフェインには、インシュリン分泌作用があります。
また、コーヒーに含まれているマグネシウムや、クロロゲン酸(ポリフェノール)にも
同じ様な作用があるのではないかと言われているそうです。
ただ、これもあくまでコホート研究での結果であり、なぜそうなのか?
という理由など具体的なメカニズムまでは、まだ明確な解答が得られていないようです。
うーん、またか!という感じですね(笑)
<ダイエット>
関連して、コーヒーがダイエットに良いという話も広く出回っています。
しかしながら、これも相反する研究結果があり、いいのか悪いのか、はっきりしていません。
<リラックス効果>
また、コーヒーの香りには リラックス効果 があり、その事ががん抑制効果 につながっているという研究結果があります。
淹(い)れたてのコーヒーの香りはなんともいえないですよね。
それに効能があるならば言う事なしですね。
コーヒー(抽出液)の栄養成分
栄養成分は以下の通りです。
<食品成分表より>(文部科学省)
※ コーヒー1杯(190ml)あたりの成分
コーヒーですからね、とりたてて滋養に優れている食品ではありません(笑)
よく、コーヒーの成分として、生豆や焙煎した豆自体の栄養素が紹介されていますが
それはあくまで豆自体を食べたらの話です。
ここでは、豆を中挽きにしてドリップした「 抽出液 」としての栄養成分です。
つまり、普段飲むコーヒーの栄養成分となります。
ここでの栄養成分は 「 ブラックコーヒー 」となりますので、砂糖やミルクが入ったものや市販のコーヒー飲料、インスタントコーヒーとは異なります。
危険!甘い缶コーヒー
さて、コーヒーの効能(がんのリスクが減る、糖尿病によいなど)について話してきました。
これはあくまで、その前提が 「ブラックコーヒー」の場合です。
自動販売機やコンビニ等で、缶コーヒーを購入し常飲されている方も多いかと思います。
缶コーヒーでも、最近はブラックが増えていますが・・・
ここでとりあげる缶コーヒーは、ミルク・砂糖がたっぷり入った甘い缶コーヒーです。
アメリカの研究で、「コーヒーがすい臓がんのリスクを高める」という結果が出た事を最初にお伝えしました。
後の研究結果との食い違いの原因が、コーヒーと共に摂られた「ミルク」や「砂糖」にあったのではないかと言われています。
甘い飲料は、胃にとどまらずにいきなり腸に入っていきます。
そうすると、インシュリンを出して血糖値を抑えようと「 すい臓 」がフル稼働させられる事となります。
こういった状態が続くことで、糖尿病になったり、すい臓がんになるケースが多いようです。
「コーヒーがすい臓がんや糖尿病に良い」と思って、甘いコーヒーを飲まれている方、
全くの逆効果ですので、ご注意下さい。
コーヒー関連その他の記事
コーヒー(珈琲)に関する、その他の情報については、こちらより
コーヒー(珈琲)に関するミニ知識・効能や誤解など(目次)
まとめ
簡単に以下にまとめてみました。
ブラックで楽しみましょう。
ブラックも慣れれば美味しいですし、豆の種類、焙煎の度合いの
違いなども味わえてより珈琲を楽しむ事ができます。
摂り過ぎはよくない
ブラックコーヒーであっても、逆に摂り過ぎは危険です。
様々な研究結果があって判断しにくいですが1日、3~5杯までを
限度とした方がよいようです。
淹れ立てを楽しみましょう。
時間が経つとん酸化してしまいます。 身体によくないのはもちろんですが酸味が強くなり香りも
薄れてしまいます。 淹れ立ての香りを楽しみながら適温のコーヒーを楽しみまし ましょう。
まだまだ珈琲(コーヒー)に関する話題はつきないですね。
また、その内、気が向いた時に書こうと思います。
コーヒー(珈琲)に関しては、様々な投稿があります。 よろしければ、そちらもご覧ください。
⇒コーヒー(珈琲)に関するミニ知識・効能や誤解など(目次)
スポンサーリンク