この内容は完全にネタバレになります。
映画をまだ見ていないという方は注意願います。
前回は、ヤシマ作戦計画のシーンでした。
ヱヴァンゲリヲン 新劇場版 序 しつこく見返してみると…(8.使徒襲来~ヤシマ作戦)
今回は、いよいよヤシマ作戦始動、いよいよ使徒との戦いになります。
ヤシマ作戦 始動
エヴァ搭乗をためらうシンジ、そしてリリスの存在(セントラルドグマ)
シゲル
「使徒の先端部、第7装甲板を突破」
ミサト
「エネルギーシステムの見通しは?」
「エネルギーシステムの見通しは?」
・・・
ミサト
「狙撃システムの進捗状況は?」
「狙撃システムの進捗状況は?」
・・・
ミサト
「エヴァ初号機の状況は?」
マヤ
「現在、狙撃専用のG型装備に換装中。あと2時間で形に出来ます」
「現在、狙撃専用のG型装備に換装中。あと2時間で形に出来ます」
ミサト
「了解。あとは、パイロットの問題ね」
リツコ
「でも彼、もう一度乗るかしら?」
中央線は、やっぱりオレンジライン
ヤシマ作戦の停電の影響で、運休のお知らせが出るシーンで、新中央線が映ります(第2新東京市方面)。停車している電車の車体には、現在の中央線と同じオレンジ色のラインがあります。
畑の上に謎の大量のペットボトル
農家の夫婦らしき人物が、畑の手入れをしていて、近くの高速道路を緊急車両がサイレンを鳴らしながら通るのを眺めているシーンが映されます。気になるのは、その畑には大量のペットボトルがゴロゴロしているところ。ゴミとして散らかっているのではなく、あえてそうしているようなので、何か意味があるのだと思われます。
ペットボトルを使った農法があるのでしょうか?
一体何なのでしょう?
ただの、猫除けとも思えないし…
冬月
「初号機パイロットの処置はどうするつもりだ?」
ゲンドウ
「ダミープラグは試験運用前の段階だ。実用化に至るまでは、今のパイロットに役立ってもらう」
冬月
「最悪の場合、洗脳か」
ゲンドウ
「ダメな時はレイを使うまでだ」
冬月
「レイを初号機に?あまりに危険すぎないか?」
ゲンドウ
「いかなる手段を用いても、我々はあと8体の使徒を倒さねばならん」
冬月
「全ては、それからか」
シンジ
「嫌なんだよ、エヴァに乗るのが。うまくいって当たり前、だから誰も褒めてくれない。失敗したらみんなに嫌われる。ひどけりゃ死ぬだけ。何で僕はここにいるんだ?」
「嫌なんだよ、エヴァに乗るのが。うまくいって当たり前、だから誰も褒めてくれない。失敗したらみんなに嫌われる。ひどけりゃ死ぬだけ。何で僕はここにいるんだ?」
シンジ
「何か変わるかもって、何かいいことあるかもと思ってここに来たんだ。嫌な思いをするためじゃない」
レイ
「そうやって、嫌なことから逃げ出して、ずっと生きていくつもり?」
シンジ
「生きる?何で生きてるんだ僕は。生きていてもしょうがないと思っていたじゃないか? 父さんもミサトさんも、誰も僕を要らないんだ。エヴァに乗らない僕は必要ないんだ。だから僕はエヴァに乗るしかないんだ。だから僕はここに居られるんだ・・・・・・だけど、エヴァに乗ると・・・」
仕事としてエヴァに乗っているわけではない
上手くいって当たり前、誰も褒めてくれない、失敗したらみんなに嫌われる。ひどけりゃ死ぬだけ。これって、まさに仕事の事ですよね。
電車や飛行機、全ての運行するものは定時通り動いて当たり前、遅れたり運休などすれば、避難、文句の嵐。
野球選手だって打って当たり前、また、どんなに打っていても、ここ一番で三振あるいはダブルプレーでもしたら、もう場内、大ブーイング。
あらゆる仕事は、こんな感じです。
なかには失敗を苦にして・・・という方だって、世の中には少なくありません。
そう、シンジにとってはエヴァに乗ることが仕事、という感覚は無いんだと思います。
大人たちから褒めてもらいたい。
そんな気持ちでエヴァに乗っている、普通の14歳の子供なんですよね。
仕事としての感覚はないままに、エヴァに乗る、しかしながら、仕事としての責任だけはヒシヒシと感じてしまう。
これは、結構ツライことだと思います。
シンジ
「は!・・・・・・また同じ天井・・・エヴァに乗るとこればかりだ」
「は!・・・・・・また同じ天井・・・エヴァに乗るとこればかりだ」
シンジ
「綾波?・・・ずっとここに?」
レイ
「明日、午前0時より発動されるヤシマ作戦のスケジュールを伝えます。碇、綾波、両パイロットは、本日1930、第2ターミナルに集合。2000初号機、及び、零号機に付随し移動開始。2005発進。同30、二子山第2要塞に到着。以降は別命あるまで待機。明日、日付変更と共に作戦行動開始」
レイ
「食事」
シンジ
「何も、食べたくない」
レイ
「90分後に出発よ」
シンジ
「また、あれに乗れって言うのか」
レイ
「そうよ」
シンジ
「もう嫌だ、もうあんな怖い思いしたくない。怖くて怖くて、でも逃げることも出来ないんだ」
レイ
「エヴァが怖いの?じゃ、寝てたら」
シンジ
「寝てたら、って」
レイ
「初号機には、あたしが乗る」
シンジ
「綾波!」
レイ
「さよなら」
レイの一言に、思わず突っ込むシンジ
「エヴァが怖いの? じゃ、寝てたら」という言葉をサラッと言ってのけてしまうレイ。シンジも思わず「寝てたらって・・・」と思わず突っ込んでしまいます。
しかし、そんなシンジの気持ちを知ってか知らずか、さっさとエレベーターに乗ると、こちらに背を向けたまま「さよなら」です。
こんな状況になったら、へこむな~と思ってしまうのは、古い世代だからでしょうか(笑)
マコト
「これが大型試作陽電子砲ですか?」
「これが大型試作陽電子砲ですか?」
リツコ
「旧造品だけど、設計理論上は問題なしね」
マヤ
「零点規制は、こちらで無理やりG型装備とリンクさせます」
マコト
「ま、あてにしてます」
リツコ
「アテになりそうもないのはパイロットね。ミサト、うまくやるといいけど」
ミサト
「シンジ君、集合時間はとっくに過ぎてるのよ?あなた、自分で決めてここに残ったんでしょう?だったら自分の仕事をきちんとしなさい」
シンジ
「怖いんですよ、エヴァに乗るのが。ミサトさんたちはいいですよ、いつも安全な地下本部にいて命令してるだけなんですから。僕だけが、怖い目にあって、ミサトさんたちはズルいですよ!」
ミサト
「ちょっち、付き合って」
ミサト
「15年前、セカンドインパクトで、人類の半分が失われた。今、使徒がサードインパクトを引き起こせば、今度こそ人は滅びる、一人残らずね」
シンジ
「聞きましたよ、その話は何度も」
ミサト
「私たちが、NERV(ネルフ)本部レベルEEEへの使徒侵入を許すと、ここは自動的に自爆するようになっているの。たとえ使徒と刺し違えてでも、サードインパクトを未然に防ぐ。その覚悟を持って、ここにいる全員が働いているわ」
シンジ
「は!・・・ これって、まさか、エヴァ?」
ミサト
「違うわ。この星の生命の始まりでもあり、終息の要ともなる第2の使徒リリスよ」
シンジ
「リリス?」
ミサト
「そう。サードインパクトのトリガーとも言われているわ。このリリスを守りエヴァで戦う。それはあなたにしか出来ないことなの。私たちは、あなたとエヴァに人類の未来を託しているわ」
シンジ
「そんなつらいこと、なんで僕なんですか?」
ミサト
「理由は無いわ、その運命があなただったってだけ。ただしシンジ君一人が、命を賭けて戦っているわけじゃない。みんな一緒よ」
シンジ
「もう一度、乗ってみます」
セントラルドグマ そして第2の使徒リリス
エヴァに乗ることを拒絶するシンジ。「逃げちゃだめだ」から、「なぜ僕だけがこんな目に…」に変わっています。あれだけの恐怖や苦しさを経験しているのだから、当然こうなりますよね。
シンジが本当に気の毒です。
さて、そんなシンジをミサトが説得にかかります。
セントラルドグマに降りて、そこにいるリリスに使徒が接触すると、サードインパクトが起こり、人類は滅んでしまう。
それを防ぐため、使途が侵入することがあればNERV(ネルフ)本部は自爆する設計になっていて、エヴァのパイロットだけでなく、ここで働く全員が決死の覚悟なのだ、ということを伝えます。
その事を諭されて、シンジは、もう一度エヴァに乗ることを決心したかの様に思えるシーンとして作られてはいますが…
どうなんでしょうか!?
私の目には、シンジはまだ14歳の男の子、その言動からも、まだまだ子供であり、同い年の女の子(レイ)に、あなたが乗らないなら私が乗ると言われて、ショックを受けて困っていたところに、大人のお姉さんが手を握ってくれて、自分の背中を押してくれた。
そのことがシンジを再びエヴァ初号機に乗る決心させた、一番大きな要因だったのだと感じます。
【前回】 ヱヴァンゲリヲン 新劇場版 序 しつこく見返してみると…
(8.使徒襲来~ヤシマ作戦)
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