新劇場版 破 ヱヴァンゲリヲン  使徒エヴァ3号機の暴走              (18.幸せモードからのディストピア )


この内容は完全にネタバレになります。
映画をまだ見ていないという方は注意願います。


前回は、ミサトと加持が沖縄料理の店で飲みながら話すシーン、そして、3号機にあるネルフ松代基地へアスカとミサトが向かうというシーンでした。

今回は、いよいよアスカがエヴァ3号機に搭乗、そして、まさかの暴走…のシーンとなります。

前回分をご覧になっていない方は、是非、ご覧ください。

【前回】新劇場版 破 ヱヴァンゲリヲン  エヴァ3号機 ネルフ松代基地             (17.ミサトと加持~アスカとミサト )

 エヴァ3号機 ~松代ベース~

起動実験準備

「エヴァ3号機、有人起動実験総括責任者到着。現在、主管制室に移動中」
「地上仮設ケージ、拘束システムのチェックの内容、問題無し」
「アンビリカルケーブル接続作業開始」
「コネクターの接続を確認」
「主電源切替え終了。内部電圧は規定値をクリア」
「エントリープラグ、挿入位置で固定完了」

ミサト
「了解、カウントダウンを再開」

「カウントダウンを再開、地上作業員は総員退避」
「テストパイロットの医学検査終了。現在、移動隔離室にて待機中」

ミサト
「あとはリツコに引き継いで問題なさそうね」

 まるで女優?

エヴァ3号機の起動実験のために、リツコが松代ベースにオスプレイ風の垂直離着陸機に乗ってやってきます。
そのリツコが、地上に降り立つ時の恰好が、普段の白衣ではなく、つば広の白い大きなハットに黒いサングラス、ノースリーブの肩には緑のショルダーバッグと、まるでハリウッド女優が戦地の慰問にでも訪れたといった感じで、違和感を感じます。

これには、何か深い意味があるのでしょうか?
それとも、母親と同じ「科学者」としての顔以外に、「女」としての顔があるということを描いただけなのでしょうか?

ミサト

「守秘回線?アスカから?」

ミサト
「どうしたのアスカ?本番前に」

アスカ
「何だかミサトと二人で、話がしたくってさ」

ミサト
「そう、今日のこと改めてお礼を言うわ… ありがとう」

アスカ
「礼はいいわ。愚民を助けるのはエリートの義務ってだけよ。元々みんなで食事ってのは苦手だし、他人と合わせて楽しい振りをするのも疲れるし、他人の幸せを見るのも嫌だったし、私はエヴァに乗れれば良かったんだし、元々一人が好きなんだし、馴れ合いの友達は要らなかったし、私をちゃんと見てくれる人は初めからいないし、成績のトップスコアさえあればネルフで、一人でも食べていけるしね。
でも最近、他人と居るのもいいなって思うこともあったんだ。私には似合わないけど」

ミサト
「そんなことないわよ。アスカは優しいから」
 
アスカ
「こんな話ミサトが初めて。何だか楽になったわ。誰かと話すって心地いいのね。知らなかった」

ミサト
「この世界は、あなたの知らない面白いことで満ち満ちているわよ。楽しみなさい」

アスカ
「うん、そうね、ありがと、ミサト……ところでさ、赤いのはいいんだけど、このテスト用プラグスーツって、見え過ぎじゃない?」 

 ペルソナ(役割性格)

アスカがミサトと話をしたくて電話をかけるシーンですが、ここで、まるで噴出するかのごとく、自分についての自分自身での説明jをたたみかけます。

ここには、心理学でいうところの「役割性格」が垣間見れます。
役割性格とは、その名前のとおり人生において様々な「役割」を演じています。

子供らしくしたり、先輩面をしたり、母親らしい態度をとったり、といったことがそれです。

役割に応じた行動や考え方などを「役割性格」と言いますが、なぜ、役割性格というものがあるのか?というと、本当の傷つきやすい自分の純粋な心を守っている仮面(ペルソナ)としての働きがあるのです。

さて、アスカの場合、エリートとして振舞い、そしてそのエリートらしさが保てないと落ち込みます。
つまり、エリートとしての役割性格で生きているのですが、本当の純粋な自分の傷つきやすい心に蓋をしています。

つまり自分の中に、本音と建て前があり、アスカの場合、人と接する場合には強烈なまでに建て前だけで生きているので、自分の純粋な心に見立てたアスカ人形で、ちょっと本音を認めたり、役割性格を鼓舞するようなことを言ったりして、バランスをとっています。

役割性格は、人間が生きていくためには必要ですが、時に本心を閉じ込めすぎる場合があります。
このシーンでも「どうせ、私は~だったんだし」とたたみかけるような言い方をしていますが、自分で自分に言い聞かせ、本心に蓋をすることで、傷つかないようにしているのです。

でも、このシーンでは最後にアスカが本音をもらします。
「他人と居るのもいいなって思うこともあったんだ」

そして、その本音をミサトが認めてくれる。
これは、アスカにとっては初めての経験で、ある意味で心理カウンセリングを受けたような効果が出たといっていいと思います。

 エヴァ3号機の暴走

リツコ
「エントリースタート」
 
「L.C.L.電荷、圧力、正常」
「プラグセンサー、問題なし」
「検査数値は誤差範囲内」

リツコ
「了解、作業をフェーズ2へ移行、第2次接続開始」

アスカ
「そっか、私、笑えるんだ」

「プラグ深度、100をオーバー。精神汚染濃度も危険域に突入!」

ミサト
「なぜ急に!?」

「パイロット、安全深度を超えます!」

リツコ
「引き止めて!このままでは搭乗員が人でなくなってしまう!」

ミサト
「実験中止!回路切断!」

「ダメです!体内に高エネルギー反応」

リツコ
「まさか」

ミサト
「使徒!」

 ポカポカの終わり

このヱヴァンゲリヲン 新劇場版 破 のいままでの、何かエヴァらしくない、ほんわかムード、それこそ、心がポカポカするような展開から、いよいよという感じで、悲劇が始まります。

アスカは、まるで、うつ抜け寸前で、一気に症状を悪化させてしまう人の様な描き方がされています。
うつは本当に症状が重い時は、何も気力がなく何か行動を起こすことなどできませんが、症状がよくなり少し自分が色々出来たり考えたりすることが出来るようになるった時が、色んな意味で危険と言われています。

アスカが、ペルソナを少し捨てて本心をさらけ出し、心の底から笑顔でいられるようになった、そのスキを使徒がついてくる。
心を開放した分、一気に汚染されていってしまうという、なんともやるせないシーンです。

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【前回】新劇場版 破 ヱヴァンゲリヲン  エヴァ3号機 ネルフ松代基地             (17.ミサトと加持~アスカとミサト )

【次回】新劇場版 破 ヱヴァンゲリヲン エヴァ3号機(第9使徒)  (19.戦わないシンジ )









  

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