アンニュイ(ennui)
この言葉には馴染みはあるし、普段から割と聞く言葉ですよね?
・彼女にはアンニュイな雰囲気が漂っている
なんていうと、少し文学っぽいおしゃれな感じになるような。
でも、その意味は…?
と聞かれて「むぅ・・・」となる、そんな言葉の一つだと思います。
アンニュイは、その発音からしてなんとなく想像がつくかもしれません。そうです、この言葉はフランス語 ennui(アンニュイ) なんです。
今回は、「アンニュイ(ennui)」の意味について、余計な情報も含めてお届けしたいと思います。
アンニュイ(ennui)の意味
旺文社プチ・ロワイヤル仏語事典
家に転がっていた仏語事典で、調べてみました。
ennui
1. 心配、不安、困った事、厄介ごと2.退屈、倦怠、退屈なもの3.憂愁、憂鬱
【出典 : プチ・ロイヤル仏和辞典 (旺文社)】
3種類の意味があるようですが・・・
う~ん、どれも随分なネガティブワードですね(笑)
普段、日本語(カタカナ語)で使用している感じのイメージとしては、倦怠も少し入るかもしれませんが、赤字で記載されている3番目の憂愁・憂鬱というところが一番、しっくりくる感じがします。
ちょっとけだるい感じや、物憂いな感じの雰囲気は、魅力的な感じがします。フランスの文学、特に近代詩のボードレールや、ランボーなどにみられる雰囲気があるのでしょう。
フランスの映画でも、映画自体がアンニュイな雰囲気をしているものが多くあります。
次に、そんな映画を紹介していきます。
アンニュイ(ennui)な映画
『突然炎のごとく』
1962年のフランス映画
仏題は「Jules et Jim (ジュールとジム)」
あのゴダールと並んで、フランスのヌーヴェルヴァーグの旗手と呼ばれている、フランソワ・トリュフォー監督作品
出演は、ジャンヌモロー、オスカーウェルナー、アンリ・セール
個人的には、次の映画がアンニュイな雰囲気(特に、主役のアンヌ・パリロー)には出ていて好きなんですよね。
『 ニキータ(NIKITA) 』
1990年フランス映画
シュック・ベッソン監督
出演:アンヌ・パリロー、ジャン=ユーグ・アングラード、チェッキー・カリョ
やはりフランスだけあって、アンニュイもどこかにデカダンス(退廃的)の雰囲気をまとっている感じがあります。
そういえば、ボードレールや、ランボーもデカダン派でしたね。
まとめ
一般的な日本語(カタカナ語)での使われ方
・憂愁、憂鬱的 そこに少し退廃的な雰囲気も入っている
あとがき
ここまで、書いてきてなんなのですが
やはり、日本語の漢字で表現する憂愁と憂鬱(特に憂鬱)と仏語のennui(アンニュイ)はやはり完全に一致していないような気がします。
フランス独特の物憂い感じがあるような気がします。
そういえば、いつかはフランス語で、ボードレールや、ランボー、マラルメを読んで、ヌーヴェルバーグの映画を字幕なしで楽しみたいなどと言っていた自分はどこへ行ったのやら(泣)
いやいや、まだまだ・・・
少しづつでも、フランス語習得へ向けて頑張りたいものです!
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