甘酒(あまざけ)米麹と酒粕!世界が驚く食文化!

 甘酒は、最近は年中売られるようになりました。
昔と違って、様々な甘酒が店頭にも並ぶようになり、どの甘酒にするか選べるようにもなりましたよね。

さて、そんなメーカー、ブランドの違いではなく、甘酒には作り方の違う二種類が存在します。

それが以下のものです。

  • 米麹(こめこうじ) から作る
  • 酒粕(さけかす ) から作る

甘酒をけっこう飲まれる方は、好みがあったりします。
「 俺は、絶対に酒粕派 」とか 「 私は麹の甘みが好き 」などといった感じです(笑)

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この二種類の甘酒、そもそも何が違うのか? 全く別のものなのか?

そんな素朴な疑問、わいて来ませんか?
私も、わいたので、調べてみました(笑)

調べていくうちに、実は、世界が絶賛 する、日本のお酒造りの手法なども分かり感動すら覚えました。

もう何人の人に、この話をしたか分かりません(笑)

さて、そんな話を、ここでは、図も使って、簡単に分かりやすく、お伝えしたいと思います。

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酒屋さんにあって、味噌屋さんに無い甘酒!?

米麹を使った甘酒は、酒造会社以外に、お味噌のメーカーも出しています。
これに対して、酒粕を使った甘酒は、酒造会社しか出しません

理由は簡単ですよね。
お酒を造るのにも、お味噌を作るのにも、「 」がかかせません。

お味噌を作るには、まず煮た大豆に、麹を混ぜ合わせ醗酵(はっこう)させます。
すると大豆タンパク質が分解されて、旨み成分であるアミノ酸が出ます。
こうして出来上がるのが「味噌」です。

それでは、「お酒」 はというと、ちょっと複雑なので図で説明します。

日本酒作りの過程

まず、以下の図をご覧下さい。

甘酒_米麹・酒粕

黄色いボックスが、「 米麹 (こめこうじ)」 と 「 酒粕(さけかす) 」ですね。
ここの部分から、それぞれ甘酒が作られます。

それ以外の、酛(もと)だとか、醪(もろみ) なんだか聞いたことがあるような・・・でも、何だかは分からない
といった感じですよね?(笑)

では、順番に説明していきますね。 

  1. お米(白米)を蒸して、蒸米を作ります
  2. 蒸米を以下に使います(メインは米麹)
    • 一つは、種麹をつけて「米麹(こめこうじ)」を作ります
    • 一つは、酵母をつけて「酛(もと)」という酵母を培養した液体を作ります
  3. 米麹に、酛(もと) と蒸米も足して、醪(もろみ)を作ります
  4. 醪(もろみ)の醗酵(はっこう)が、進むとドロドロになりお米の形は残りません
  5. 醗酵(はっこう)が終わり出来上がったものを絞って・・・
    • 一つは、日本酒となります
    • 一つは、酒粕(さけかす)となります

さて、これだけ聞いても、一体何が起きて、お酒や酒粕といったものが出来るのか?
よく分からないですよね(笑)

これが醪(もろみ)です

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 「一体、何が起きているのか? について以下で説明します。

  1. お米の「デンプン」に「麹菌」をつける
    • お米に麹菌をつけたものを「米麹(こめこうじ)」と呼ぶ
    • 麹菌は、糖化酵素でお米のデンプンをブドウ糖にする「糖化
    • 糖化が進むにつれ、糖分が増える、お米の形は残る。
  2. 米麹 に、酵母菌 をつける
    • 米麹に酵母菌をつけたものを、「醪(もろみ)」と呼ぶ
    • 酵母菌は、糖分をアルコールに換える 「醗酵(はっこう)
    • 醗酵が進むにつれ、糖分が減り、アルコールが増える、お米の形は残らない。
  3. 醪(もろみ)を絞って、日本酒 を取り出す
  4. この時、残ったものが「酒粕(さけかす)
    • 酒粕は糖分が少なく、少しアルコール分が含まれる

日本酒には色々ありますが、そのどれもが必ず、こういうことが行われて、日本酒が出来ています。 

つまり、これだけを知っておけば・・・

  • 日本酒 」 が、どうやってできるのか?
  • 米麹  」 が、どうやってできるのか?
  • 酒粕  」 が、どうやってできるのか?

もう、完全に理解したことになります。

日本酒作りの工程、そして甘酒の特徴

 ここまで、くれば「米麹(こめこうじ)」と「酒粕(さけかす)」については、もう完璧です!

いよいよ話を甘酒に戻します。

甘酒は、基本的に、こうして出来た「米麹」「酒粕」を、それぞれお湯に溶かすだけです。

特徴を、簡単にまとめてみましょう。

米麹 」を使った甘酒の特徴
    お米のつぶつぶがまだ残っていて、甘い

なぜ、こういう特徴があるのか、もう分かりますよね?

麹菌が、お米のデンプンを糖化 しているので、甘みがあるんです。
なので、砂糖を入れなくても甘くて美味しい飲み物が出来ます。

酒粕 」を使った甘酒の特徴
  お米のつぶつぶは残っていない、アルコール分が少しある

こちらの特徴も、もう完璧ですよね?(笑)

 酵母が、糖分をアルコールにしてしまっているので、酒粕には、ほとんど糖分は残っていません。
代わりに少し、アルコール分が残ります。
 
アルコール分については、製品によります(1% ~ 8%)、お子さんに出す時には確認して下さい
また、酒粕をお湯に溶かすだけでは、甘みが無く美味しくありません。
なので、砂糖を足して飲みます

世界が絶賛、お酒造りの技術

甘酒は日本酒作りの過程で出る、「米麹」と「酒粕 」を使っていますが、その米麹を作るには、麹菌 が必要でした。
そして、日本酒と酒粕を作るには、更に 酵母菌 が必要です。

つまり、日本酒は「麹菌」と「酵母菌」という二つの菌を使ってできる、世界でもあまり例のないお酒なんです。

ここに、世界が絶賛しているんですね。
また、甘酒自体も、「ジャパニーズ・ヨーグルト」といって、その栄養価を評価しています。

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まとめ

さて、まとめを一枚の簡略した「図」にしました。

日本酒の造られる工程、そしてその過程で生まれる「米麹(こめこうじ)」「酒粕(さけかす)」
これらを使って、甘酒が出来るのが、この一枚に集約されているかと思います。
甘酒_米麹・酒粕まとめ

あとがき

米麹と酒粕が、どの様にしてできるのか?

この疑問から、調べていきましたが、甘酒一つとっても、日本酒作りの工程の話まで及び
日本の伝統文化は、やはり奥が深い!としみじみ感じました。

ただ、こういうことを、知っておくと、より甘酒を楽しむ事ができますし、なにより、話のネタになります(笑)

また、世界が絶賛する、2種類の菌をつかって醸造する、日本の高い技術。

意外と普段、お酒や甘酒を飲む事はあっても、その工程は知らないもんですよね・・・
日本の誇るべき技術・文化なんでしょうね。

こういった事は、もっともっと、海外日本問わず、多くの人に伝えたいと思います。

  

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