包丁の選び方!どの材質がいいの?おすすめは?

f75641dbf317f3295b58d7d7a2c07584_s包丁(ほうちょう)

料理をしていて、調理器具の問題でストレスになることの一つが、フライパンなどの焦げ付き、そして、切れない包丁があります。
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フライパンは、最近は安価なものでもフッ素樹脂加工がされていて焦げ付きにくいものがほとんどです。

でも、包丁は・・・というと、あなたの包丁はよく切れますか?

買ったばかりの新品の包丁は、どの包丁を選んだとしてもよく切れます。

でも、問題は、使い続けた時に、その包丁が使いやすいかどうかということ。

それが、包丁の選び方では、とても大事なことです。

包丁を購入する時、あまり気にしないかもしれませんが、実は、その包丁の材質によって使い勝手や、手入れの仕方がまるで違ってきます。
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今回は、そんな包丁の選び方やおすすめを、材質の点から紹介していきたいと思います。


包丁の種類

包丁に使われる材質

包丁に使われる材質には、次のものがあります。


  • 鋼(はがね)
  • ステンレス
  • セラミック

それぞれの材質の特徴について、簡単にまとめると次の様になります。


鋼(はがね)

d3a5e25c62c17a36175741b4b058a3bc_s 鋼(はがね)、正確に言うと、炭素鋼(たんそこう)です。
鉄に、主に炭素やマンガン、ケイ素といったものが含まれた金属です。


triang_y1 特徴


  1. 硬度が高く(硬い)、粘り強い
  2. 加工が容易
  3. 研磨が容易で、良い刃文がつきやすい

炭素鋼には、(株)日立金属が出している、安来鋼(やすきはがね)と呼ばれているものと、SK鋼があります。

SK鋼から不純物を取り除いたものが、安来鋼ですが、青紙、白紙、黄紙という名前でグレードが分けられています。


安来鋼
(やすぎはがね)
(株)日立金属が、安来工場で生産している鋼
HRC硬度:60以上

硬度などによって、次の様に分類されランクが付けられている
青色スーパー>青紙>白紙>黄紙

刃物は、次の様な用語で特性を表わされる
耐摩耗性(摩耗しづらさ)
研削性(研ぎやすさ)
靱性(粘り、刃物の強度)

WingAllow_lb1 白紙


  • 耐摩耗性: 青紙に比べると刃は摩耗しやすい
  • 研削性: 青紙に比べると研ぎやすい
  • 靱性: 青紙に比べると刃が欠けたり折れたりしづらい

WingAllow_b1青紙
*白紙にクロム(Cr)やタングステン(W)が添加されている


  • 耐摩耗性: 白紙に比べると刃は摩耗しづらい
  • 研削性: 白紙に比べると研ぎにくい
  • 靱性: 白紙に比べると刃欠けや刃折れが起きやすい

WingAllow_r1青紙スーパー
青紙スーパー


  • 耐摩耗性: 青紙に比べ刃は摩耗しにくい
  • 研削性: 青紙に比べると研ぎにくい

WingAllow_y1黄紙
*白紙より不純物が多い

JIS SK鋼より不純物を低減させたものが黄紙である。
それでも、白紙よりは不純物は多く、白紙と比較して、耐摩耗性は高くはない。

なお、実際には、青紙の中でも1号や2号といったように、含まれる炭素の割合によりランクわけがされています。

これらを図で表示すると、次の様になります。
包丁材質(鋼)


ステンレス

ab06b58332d289dc442c3413e42b2b8e_s ステンレス、正確に言うと、ステンレス鋼(ステンレスこう)です。
鉄に、主にクロムが含まれたもの。


triang_y1 特徴


  1. 錆びにくい
  2. 研ぎやすい

    尚、以前は、耐久性(靱性)が低くもろい包丁でしたが、最近は改善されている

(株)日立金属が出しているステンレス鋼に、銀紙シリーズがあり次の特徴があります。

銀紙1(クロム16% 炭素0.85%)
銀紙3(クロム13.75% 炭素1.03%)
銀紙5(クロム13% 炭素0.65%)

HRC硬度:59以上

クロムの数値が高い方が、サビに強い
 銀紙1 > 銀紙3 > 銀紙5

炭素の数値が高いほうが、硬度が高い
銀紙3 > 銀紙1 > 銀紙5


セラミック

ジルコニアセラミックというと陶磁器を思い浮かべると思いますが、包丁に使うセラミックは、模造ダイヤにも使われる、ジルコニアを使ったジルコニア系セラミックです。


triang_y1 特徴


  1. 金属より軽い
  2. 硬度が高い
  3. 耐久性(靱性)に問題が生じる場合があるが刃こぼれはしにくい
  4. 研ぎにくい

さて、ここまで鋼(炭素鋼)、ステンレス鋼、セラミックの、それぞれの材質による包丁の特徴を見てきました。

これらの特徴をふまえて、どの包丁が最もおすすめなのかを見ていきましょう。


包丁の選び方

包丁を使う上で、最も重要なのは「切れ味」だと思います。
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新品の包丁であれが、材質、ランクに関係なく、どの包丁でもよく切れると思います。

問題は、使っていく内に、刃がどうなっていくのかが重要です。

このことは、包丁の硬度と関係しています。

硬度が高くて、耐摩耗性に優れている包丁であれば、切れ味が落ちにくい包丁と言っていいでしょう。
セラミックや、硬度の高い鋼(青紙スーパー、青紙)はその代表といえます。

しかし、研がずに切れ味が保たれる包丁は、残念ながらありません

では、研ぎやすい材質がいいとなると、
硬度が低くて研削性に優れている包丁ということになります。

ステンレスや 、硬度の低い鋼(白色、黄色)がその代表です。

どちらをとるか?ということになってしまうんですね(笑)

でも、硬度の低い鋼やステンレスでは、しょっちゅう研ぐことになり、家庭では大変だと思います。
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かといって、セラミックにしてしまうと、ダイヤモンドなどを使った専用の研磨器具などが必要となることもあって、あまりオススメできません。

ずばりおススメは、これらの両方の良い点を、そこそこ持っている包丁です。

それは・・・


  • 鋼(はがね)の青紙スーパー 又は 青紙1号
  • ステンレスの 銀紙3 又は 銀紙1

個人的な意見としては、研いだ時に刃文が出るので、研ぎやすさという点で青紙1号が、包丁の材質として一番のおススメです。


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Check 包丁の材質

allowrd_r1 包丁の材質の種類


  1. 鋼(はがね) = 炭素鋼(たんそこう)
  2. ステンレス=ステンレス鋼(ステンレスこう)
  3. セラミック

allowrd_or1 各材質の特徴
炭素鋼


  • 硬度が高く(硬い)、粘り強い
  • 加工が容易
  • 研磨が容易で、良い刃文がつきやすい

ステンレス鋼


  • 錆びにくい
  • 研ぎやすい

    尚、以前は、耐久性(靱性)が低くもろい包丁でしたが、最近は改善されている

セラミック


  • 金属より軽い
  • 硬度が高い
  • 耐久性(靱性)に問題が生じる場合があるが刃こぼれはしにくい
  • 研ぎにくい(ダイヤなど特別な研磨が必要)

あとがき

最近、我が家でも包丁を新しく買うことに。
どうせ買うなら、一生もののような愛着のわくものにしようということで、こだわって選んでみました。
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個人的には、出刃や柳刃、菜切りの様に、用途に応じて使い分けたい派なんですが、やはり奥様としては三徳(文化)包丁のように一本で済ませたいとのこと。
あとは、材質をどうするか?これで相当悩みました。

デパートの調理器具売り場で、色々専門家の意見を聞きましたが、ステンレスか?セラミックか?鋼か?で迷った挙句、 最終的には、鋼(炭素鋼)に落ち着きました。

でも、奥様の決め手は握り具合や重さなど。

研ぐのは、どうせ旦那の仕事だから、鋼もステンレスも彼女には関係が無かったようです(笑)

  

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