先日、ある集会で、たまたま、素人さんの「落語」を見る機会がありました。
「猫の皿」という演目だったんですが、この噺(はなし)に「梅鉢(うめばち)」という高価な皿が出てきて、それがオチにつながる重要なアイテムとなっています。
ふと、登壇した落語家さんの羽織に目をやると、なんと、家紋が「 梅鉢 」!
これは、ねらい? それとも・・・ たまたま?
特に、それには触れられずに、 噺 は終わりました(笑)
それにしても「 梅鉢紋」 は、デザイン的にバランスのとれた、いい家紋ですよね。
私も、 好きな家紋の一つです。
皆さんの家は、どんな家紋ですか?
自分の家の家紋のルーツや由来って、気になりますよね?
今日は、そんな家紋の中で、「 梅鉢 」の由来について、書きたいと思います
[adsense1]
梅といえば・・・?
梅鉢(うめばち)と言うからには、やはり、その由来は 「梅 」に関係します。
そして、「梅 」と言えば、やっぱりこの方しかいません(笑)
「 東風(こち)吹かば にほひおこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな 」
「菅原 道真(すがわら みちざね)」です。
この歌は、藤原家の謀略によって、京都の都か今の福岡県の大宰府に左遷される時
かわいがっていた梅の木を、想い詠んだものです。
「春の風(東からの風)が吹いたら、その梅の花の香りを届けておくれ
主人である私がいなくても、春を忘れてはいけないよ」
という意味です。
もう、犬や猫といったペットと、同じ感覚ですよね(笑)
菅原 道真を祀(まつ)る、大宰府天満宮や北野天満宮といった、日本各地の天満宮や天神様は、 ほとんど「梅」に関する紋が使われています。
東京の湯島天神では「 梅鉢 」が使われています。
お守りにも、しっかり梅鉢はいっています(笑)
家紋 梅鉢
菅原道真自身の家紋は何だったのか?というと、はっきりしていません。
家紋という「家を示す紋」が出てきたのは、平安後期と言われているので、この頃はまだ無かったようです。
ただ、調度品など、身の回りのものに梅の紋を使ったりはしていたようで、それが後に菅原家の家紋につながったのかもしれません。
「梅鉢」以外にも、梅を使った紋には、梅紋(梅花紋)があり、大宰府天満宮は「梅紋」を使っています。
どちらも、菅原 道真ゆかりの紋です。
また、「梅鉢」といっても、種類はかなりあります。
「丸に梅鉢」「加賀梅鉢」「裏梅鉢」「光琳梅鉢」・・・などなど
梅鉢に関する紋だけで、50種類近くあります。
現在、「梅鉢」 の家紋を持つ方の多くは、菅原 道真の子孫に関わる家柄か、もしくは天満宮、天神に関する家柄 と思われます。
梅鉢を使っている公家や武家
梅鉢を使っている、公家や武家に、どんな家柄があるのか調べてみました。
その一部をご紹介します。
公家 唐橋家 清岡家 桑原家 高辻家 西坊城家 東坊城家
武家 美作菅氏 安武氏 新海氏 船橋氏 美濃部氏
「梅鉢」を家紋にもつ家柄として、有名な大名というと加賀藩の前田家です。
加賀百万石の礎を築いた、あの戦国武将 前田 利家の前田家です。
家紋は、正確には、「梅鉢」ではなく「加賀梅鉢」ですね。
美作菅氏の流れを組んでいるということです。
ただ、どうもこれが定かではなく、平氏、源氏という説もあり、菅原氏の末裔(まつえい)というのは、前田家の自称となっています。
加賀藩には、多くの天神信仰があったため、国を治めるために、そうしたのではないかという説もあります。
ちなみに、東大にある赤門、実はあれは旧加賀藩の屋敷の門だったんです。
軒の丸瓦の部分に、しっかりと「梅鉢」があります。もしも、行く機会があったら見てみてください。
梅鉢を家紋に持つ、有名人
それでは、梅鉢を家紋に持つ、有名人にはどんな人がいるのか?
気になりますよね?(笑)
前田利家以外にも、けっこう有名な人がいます。
-
- 平賀源内 : 江戸時代中期 / 本草学者、蘭学者、医者、発明家
-
- エレキテルの復元
- 土用の丑の日(うなぎ)を作ったとされている
-
- 榎本武揚 : 江戸幕末 / 幕臣 外交官、政治家、海軍中将
-
- 戊辰戦争時、蝦夷地(北海道)にて新政府を開こうとした
- 明治政府になってから、外交官、政治家として活躍
-
- 五代目 古今志ん生 : 明治・大正・昭和 / 落語家
-
- 名人と呼ばれる落語家、落語家協会会長も務める
-
- 岡本太郎 : 明治・大正・昭和 / 芸術家
-
- 作品「太陽の塔」- 大阪万国博覧会
- テレビやCMにも多数出演「芸術は爆発だ」などの言葉も流行った
-
- 双葉山定次 : 明治・大正・昭和 / 関取横綱
-
- 大横綱(69連勝は史上最多)
-
- 山下清 : 大正・昭和 / 画家
-
- 日本中を放浪した画家
- 「裸の大将」と呼ばれ、後にドラマなどにもなる
-
- その他(名前のみ)
-
- 堺正章 八代亜紀 戸田恵子 陣内智則 など
-
- 平賀源内 : 江戸時代中期 / 本草学者、蘭学者、医者、発明家
[adsense1]
まとめ
- 家紋「梅鉢」のルーツは、菅原 道真
- 菅原道真を祀る、各天満宮・天神の多くが梅の紋を使っている
- 東京の湯島天神は、梅鉢の紋
- 梅鉢の家紋は、菅原家の子孫の家柄か、もしくは天満宮・天神に関係している家柄
こぼれ話・・・
菅原 道真は、平安朝の天才だったので、学問の神様として「湯島天神」に祀られていることは有名だと思います。
毎年、受験シーズンになると多くの受験生がお参りに行きますよね。
そして、梅の名所でもあります。
これは、もちろん、菅原道真にちなんでです。
桜を目玉とする、神社仏閣は多いですけど、是非、梅の時期に行ってみてください。
湯島天神以外も、天満宮や天神と名のつく神社は、梅を植えているところが多いではないかと思います。
そして神社の紋は、いたるところにあるので、どんな紋か確認してみて下さい(笑)
コメント
[…] 出典:KEN […]
≪…菅原 道真・・・学問の神様…≫の神紋の6つのの〇から、つぼめて蕾を連想すると、自然数のエネルギーの象徴が、『創発釣り鐘体』にエンテレケイアしてくると観る。
『創発釣り鐘体』(eー2)π は、十進法の基での桁表示の西洋数学の成果の6つのシェーマ(符号)を受け入れると『カオス王の贈りモノ』として観えてくる。
(eー2)π の 『コスモス取り』 2.25・・・ から
2月25日が『自然数の日』になるかなぁ~
菅原道真公の祥月命日の2月25日の偶然を必然に・・・
自然数は、[絵本][もろはのつるぎ]で・・・