フィロソフィー 最近この言葉をよく聞くようになりました。
京セラフィロソフィー、JALフィロソフィー、ホンダフィロソフィー
今、多くの企業で「フィロソフィー」という言葉を使います。
フィロソフィーって、一体、何モノなんでしょう??
ここでは、そんなフィロソフィーの意味について、簡単にお伝えしたいと思います。
フィロソフィーとは
さて、まずはその言葉の意味からいきましょう。
フィロソフィーは、英語のPhilosophyです。
日本語では、「 哲学 」のことです。
哲学とは、どういう意味なのか、あらためて見てみましょう。
- 世界・人生などの根本原理を追求する学問。
- 各人の経験に基づく人生観や世界観。また、物事を統一的に把握する理念。
【出展】 大辞泉 (哲学の項よりの抜粋)
この哲学の項目の2番目、統一的に把握する理念。
企業の哲学とは、「企業理念」と言い換えることができます。
企業理念
企業理念は、「何のために、この会社があるのか」 を短くまとめたものです。
会社の事務所・営業所や、社長室に掲げられていたりしませんか?
多くは、創業者や歴代の社長が作ったものです。
経営者の意思そのものと言えます。
でも、企業理念なんて、昔から大、企業には必ずあるものだし・・・
今さら横文字にしてフィロソフィーと言ってみたところで・・・
そう思いますよね?(笑)
今、話題のフィロソフィーが、単なる企業理念とは思えません。
次に、それを見ていきましょう。
フィロソフィーの誕生
いきなりですが、ここで質問です
会社に勤められている方、ご自分の会社の「企業理念」「経営理念」を言えますか?
言えなくても安心して下さい。
実は、ほとんどの、社員の方は言えません(笑)
実は、この経営者の意思でもある、企業理念が社員に浸透しないということが、単なる企業理念を超えた「フィロソフィー」誕生に関係しています。
稲盛和夫
社員になかなか浸透しない、経営者の思い、企業理念・・・
これを何とかしようと考えたのが、京セラの稲盛 和夫氏です。
京セラフィロソフィー、KDDIフィロソフィー、JALフィロソフィー
稲盛さんが関わった会社は全て、フィロソフィーが導入されています。
そして、稲盛さんが経営に関わった会社の、企業理念には必ず、入っているものがあります。
経営破たんしたJALの再生を担った稲盛さんが、新生JALの企業理念に「社員の物心両面の幸福を追求」と入れたことで話題となりました。
この、社員の幸福の追求のためにあるのが、フィロソフィーです。
手帳にして社員全員に貸与されています。
ただの標語ではなく、仕事のその時々で、活用できるような内容となっているようです。
それでは、フィロソフィーの中身を見てみましょう。
京セラフィロソフィーの内容
公開されている「京セラフィロソフィー」の内容です
以下の4つの章があります
- すばらしい人生をおくるために
- 経営のこころ
- 京セラでは一人一人が経営者
- 日々の仕事を進めるにあたって
具体的に、どんな項目があるのかというと・・・
- 素直な心を持つ
- 地味な努力を積み重ねる
- 土俵の真ん中で相撲をとる
- 利他の心を判断基準にする
- もうダメだというときが仕事のはじまり
- 成功するまであきらめない
- 夢を描く
・・・・などなど
4つの章、全部で78項目
かなりの項目です、とても、覚えられるものではありません(笑)
でも、これ覚えるものではないそうです。
日々、仕事を行っていく中でフィロソフィー手帳を開き、業務上の判断の手助けとしたり、ヒントを得たり といった使い方をするようです。
人間の生き方にまで・・・それがフィロソフィー
フィロソフィー、いきなり第一章に、「すばらしい人生をおくるために」 が挙がります。
全78項目のうち、50項目がこの第一章です。
企業戦士として、顧客満足を追及するとか、技術を磨くとかではなく・・・・
まず、第一に、経営者を含む全社員に、よい人生を送るにはという事を考えていかなければならないと言っています。
これが、今までの企業理念だけとは、全く違うものです。
自分を磨いて成長していくということを、最も大事にしているのが、フィロソフィーです。
自分を磨いて成長していくという個人の理念と、会社の理念の2つが融合したものが、フィロソフィーと言うのでしょう。
そこには、「物心両面の幸福」 があるんですね。
最後に、これらのことを、整理し、まとめてみました。
まとめ
「哲学」の事。
一般的な企業には「企業理念」「経営理念」がある。
稲盛和夫氏のフィロソフィー
企業理念 + 個人の理念
個人の理念
「人間としての生き方」 が最重要
自分を磨いて成長していく
あとがき
アメリカやヨーロッパでは、日本と違って終身雇用という考えがあまりありません。
契約で結びついているという意識が、すごく強いです。
社員からすれば、いくらもらえるのか? というところです。
優秀な社員であれば、引き抜かれて新たな会社と平気で契約を結びます。
日本人は少し気質が違うようです。 何か、仕事を通して成長したい、貢献したいという気持ちが強いのかもしれません。
もちろん、お金のために働くのですが、それだけではない満足。
まさに、稲盛さんが言う、「社員の物心両面の幸福」ですね。
仕事を通して、自分を磨いて向上させていく、そんな道場の様な場所と思えたら、本当に人生変わっていくでしょうね。
コメント
こう書かれている部分があります。
「さて、まずはその言葉の意味からいきましょう。
フィロソフィーは、英語のPhylosphyです。」
結論から言って、違います。こんな英単語はありません。
英語の綴りは、Philosophy ですね。
「知恵を愛する」という意味のギリシャ語であるフィロソフィアに由来することを知っていれば、間違えようがないところですが・・・。
ありがとうございます。
返信が遅くなりすみません。
フィロソフィーPhilosophy 英語の綴りが違いました、ご指摘がありがとうございます。
超恥ずかしい間違いです(笑)