四字熟語の中で、かっこいい!といえるものを厳選!猪突猛進,・呉越同舟・臥薪嘗胆



四字熟語というと最初は学校で習って覚えたイメージがありましたが、今改めて世の中を見渡すと、けっこう色んな所で四字熟語は使われているんですよね。

テレビドラマや、ネットニュース そして、マンガなんかにも自作の四字熟語が効果的に使われていたりしていて、かっこいいですよね!

クイズ番組でも、四字熟語は定番中の定番の問題という感じです。
中には知らないものもいっぱいあり勉強になりますよね。

さて、そんな四字熟語の中から、今回は私がかっこいいと思う厳選した十個について、意味はもちろん由来などもできるだけ丁寧にお伝えできればと思います。

この、かっこいい四字熟語シリーズは、他に以下のものがあります。
もしよければ、そちらも見てみてください。

四字熟語 かっこいい!一期一会・永劫回帰・塞翁失馬

四字熟語 かっこいい!点滴穿石・不撓不屈・朝三暮四

四字熟語 かっこいい!明鏡止水・知崇礼卑・啐啄同時

猪突猛進(ちょとつもうしん)

ちょっとベタなところから入りますが、定番中の定番ということで…

周囲の人のことや状況を考えずに、猪(いのしし)のように激しい勢いで突進すること。
頑固な人が、向う見ずにことを進めること。
前後のことをよく考えずに、相手(物事)にぶつかっていくこと。

【出典:学研 四字熟語事典】

この四字熟語は、いい意味でも悪い意味で使われますよね。
「猪突猛進する戦士達」や「猪突猛進したため罠にはまった」など

イノシシの様に、わき目もふらずただ相手だけを見て突進してくる姿は、集団行動の中で、全く空気が読めす周囲の状況を見ることなく、自分の考えだけで突っ走ってしまう、そんな感じにもあてはまります。

しかし、現代は、どうも空気ばかり読んで、自分で判断や決断することを放棄してしまうことが多いのではないかと思います。

自分の判断・決断を信じて、ひたむきにただ突き進む。偉人達には、そういう要素が少なからずあります。

今こそ、この言葉をいい意味でで使えるようになれたら、それこそ、かっこいい生き方になるのではないでしょうか。

呉越同舟(呉越同舟)

この四字熟語は学校で習う定番かもしれません。
まず、その意味からおさらいしていきましょう。

仲の悪い者同士が同じ場所や境遇にいること。
また、仲の悪い者同士が一緒に行動すること。
さらに、仲の悪い者同士が反目しながらも、当面の難局を切り抜けるために協力し合うこと。

【出典:学研 四字熟語事典】

『孫子』(いわゆる孫子の兵法)の九地編からとられた四字熟語です。

時代は、中国 春秋・戦国時代、大小様々な国が覇権を争っていた時代です。孫子は呉の軍師をしていましたが、その呉と38年もの間争ったのが隣国の越という国でした。

孫子(孫武)は、呉と越の犬猿の仲の者同士でも、同じ船に乗って川を渡っている最中に嵐の様な大風が吹けば、普段の恨みを忘れ助けあうだろうという事を書いています。

これは、呉と越が仲良くなるよう勧めているわけではありません。
孫子(孫武)は戦いの巧者について蛇を例にあげています。
蛇の頭を攻撃すると蛇は尻尾で応戦してくる、尻尾を攻撃すれば、今度は頭が牙をむいて攻撃してくる、胴体を攻撃すれば、頭と尻尾の両方が攻撃してくる、よい軍隊とはそういうものだと。

軍隊をその蛇の様にできるのか?という問いに対し、出来ると答え、その時に使った例えが「呉越同舟」の話です。

軍隊といっても、屈強な兵士もいれば、軟弱な兵士もいるもの、その両方が結束し充分な働きをすることが大事だと説いているのです。

どちらかというと、現代では会社の経営者やチームリーダーが、座右の銘にする感じの四字熟語かもしれません。

しかし、現代においてこの四字熟語からは、別のメッセージを感じます。呉と越でさえ協力したのに、現代人は協力しているのであろうか?という問いです。

現代は、グローバル化が進み、多様性が叫ばれる一方で、ナショナリズムやセクト化も同時に進み分断が起こっているようにも思えます。
そして、過去から絶えない宗教戦争、民族紛争。
地球温暖化や食料問題、核の問題など、地球規模の問題が起きている現在、まさに嵐の大風を受けている船なのではないかと思います。

そういうことを思い起させるものとして、この四字熟語は座右の銘にしたい一つです。

臥薪嘗胆(がしんしょうたん)

四字熟語を部屋に額に入れて飾るとしたら、これを選びます。
文字も意味も本当にかっこいい!

将来の成功を期して苦労に耐えること。
薪の上に寝て苦いきもをなめる意から。
「臥」はふし寝る意。「薪」はたきぎ。
「嘗」はなめること。「胆」は苦いきも。
もとは敗戦の恥をすすぎ仇あだを討とうと、労苦を自身に課して苦労を重ねること。

【出典:三省堂 新明解四字熟語事典】

成功するためには、良いときばかりではなく必ず耐え忍ぶ時期があります。そういう時こそ、まさにこの四字熟語がかっこよく響きます。

中国の『史記』及び『十八史略』が、この四字熟語の由来です。

これは先ほどの「呉越同舟」でも出てきました。時代は春秋・戦国時代、越との闘いの中、傷をおった呉王の闔閭 こうりょ は死んでしまいます。

王を継いだ息子の夫差 ふさ は父の敵を討つ気持ちを日夜忘れないようにと、自分の寝床に薪を引かせ、その上で寝た(臥す)ということが、臥薪の由来です。

やがて、再び越との戦いになり、呉の夫差が圧倒的な力で攻め立てると、越王の勾践 こうせんは和議を申し入れ、勾践 こうせん自らを夫差 ふさ下僕 しもべ として仕えることで戦いを終わらせることとなりました。

勾践 こうせんは下僕として馬小屋の世話係という屈辱的な生活を送ります。
やがて帰国をゆるされるのですが、帰国後も人民と共に畑を耕すなどを行い、休むための粗末な小屋に干した肝をつるし、日夜その苦い肝を舐める(嘗める)ことで、この屈辱に耐えいつか必ず再起をはかると誓っていたというのです。

その後、その機会は訪れ越の勾践 こうせんは、呉の夫差 ふさを倒し呉は滅亡します。ちなみに、呉の軍師だった孫子(孫武)は、夫差 ふさが王となり時期に呉を離れてしまっていました。
夫差 ふさは「呉越同舟」の出来る器の王ではなかったため、有能な臣下を失い国を亡ぼすに至ったと言われています。

あとがき

自分が座右の銘にしている、あるいは座右の銘にしたい四字熟語、10個くらいあげようかと思ったのですが、以外とボリュームが多く。
10個を一挙に挙げるの断念…

臥薪嘗胆(がしんしょうたん)は、子供のころから好きで、意味もなく年賀状やメールに『臥薪嘗胆』と筆や草書体で記入していました(笑)

四面楚歌なども、そうですが中国の古典から、とられている四字熟語は非常に多く、四字熟語から話しに興味を持って見たということも多くあります。
歴史のある国は、やはり様々な文献が残っていて、面白いですね。

四面楚歌は別の記事で紹介していますので、よかったら見てください。

四面楚歌の意味って?ちょっと悲しい語源を3ステップで!

  

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