勿忘草(わすれなぐさ)という花は、小さくて可憐な花です。
群生するので、とても美し光景になります。
しかし、勿忘草(わすれなぐさ)は不思議な花ですよね。
まず、その漢字の読み方(わすれなぐさ)も、そのままでは、ちょっと読めません。
そして、その名前、「わすれなぐさ」 というネーミングに、ちょっと惹 かれるものがあります。
何だか意味深な感じがして、小説や絵画に登場すれば、否が応でも勿忘草を登場させる意味を深読みしてしまう感じがします。
そんな意味深な、勿忘草の花には、どんな花言葉があるのか?
そして、そこから勿忘草(わすれなぐさ)にまつわる世界を、ちょっと覗いてみたいと思いました。
今回は、そんな勿忘草(わすれなぐさ)の花言葉を中心に、迫っていきたいと思います。
- 勿忘草(わすれなぐさ)の花言葉
- 勿忘草(わすれなぐさ)の花言葉の由来
- 勿忘草(ピコ・2010年)儚い指先(KAT-TUN・2012年)forget-me-not 〜ワスレナグサ〜(FLOWER・2012年)サークルゲーム(Galileo Galilei・2013年)勿忘草の待つ丘、アルバム『forget me not』(南壽あさ子・2017年)胎内回帰(BUCK-TICK・2018年)桜の頃(依田芳乃(高田憂希)、小早川紗枝(立花理香)、道明寺歌鈴(新田ひより)、浜口あやめ(田澤茉純)、脇山珠美(嘉山未紗)・2018年)forget-me-not(ReoNa・2019年)December 9(ACE COLLECTION・2019年)ワスレナグサ(蓮花・2020年)
- 【出典:Wikipedia ~勿忘草~】
勿忘草(わすれなぐさ)の花言葉
勿忘草(わすれなぐさ)の花言葉は、次の通りです。
勿忘草は、英語読みだと……
「Forget–me–not」
「忘れる-私-否定」そのまんま直訳といった感じ。
『私を忘れないで』という、この花言葉。
これだけだと、切なくうったえかけてくる感じなのか、それとも、実は怖~い感じなのか…… どちらなのか、よく分かりません。
この勿忘草(わすれなぐさ)の花言葉が、なぜ、『私を忘れないで』なのか、その由来についても調べてみました。
勿忘草(わすれなぐさ)の花言葉の由来
すでに、英語名の「Forget-me-not 」を紹介しましたが、ドイツ語では「Vergissmeinnicht」
実は、これも意味は、英語と同じ、そのまま直訳です。
「Vergiss‐mein‐nicht」「忘れる-私-否定」の作りになっています。
この勿忘草(わすれなぐさ)の花言葉は、中世ドイツのちょっと悲しい物語が、その由来となっているんです。
ふと、川辺に綺麗な小さな青い花を見つけたルドルフは、その花をベルタのために摘もうとします。
しかし、誤って足をすべらせ、ルドルフは川に落ち流されてしまいました。流されながらも、摘んだ花を彼女に渡そうと岸にその花を投げます。
そして、ルドルフが最後に叫んだ言葉が……
Vergissmeinnicht !
(僕のことを忘れないで!) でした。
彼女は、その青い可憐な花の名前を、「Vergissmeinnicht」と付けて大事にしたそうです。
こんな悲しい話が、勿忘草(わすれなぐさ) 「Vergissmeinnicht」「Foreget-me-not」の由来でした。
忘れてはいけないもの…… それは、亡き恋人のことだったんですね。
どうですか?
悲恋の話を知ってみると、今までと見え方が変わってきますよね。
実は、この勿忘草(わすれなぐさ)は、その意味から絵画でもよく使われています。
代表は、やっぱりこれ、ラファエル前派の画家ジョン・エヴァレット・ミレイの『オフィーリア』です。
この絵の左下にある花が、勿忘草(わすれなぐさ)です。
次の絵は、その部分だけ拡大したものです。
オフィーリアは、シェークスピアのハムレットに登場する人物で、ハムレットの恋人でしたが、ハムレットに一方的に別れを告げられ、そして、父の死により絶望し、狂乱状態で川に身を投げてしまう悲恋の人物です。
この絵でも、やはり「私を忘れないで」という気持ちを画家は表現するために、勿忘草(わすれなぐさ)を効果的に使っています。
この絵画「オフィーリア」については、別の記事でとりあげていますので、よかったらそちらをご覧下さい。
オフィーリア(絵画)彼女の表情が現すものとは、いったい?
もともと、この絵でちらばめられた、それぞれの花の意味が気になり、この勿忘草(わすれなぐさ)の花言葉を調べるきっかけになりました。
この勿忘草(わすれなぐさ)、実は、ヨーロッパだけでなく、日本でも歌詞でよく使われているんです。
勿忘草(わすれなぐさ)や Foreget-me-not という名前が、歌の題名や歌詞に登場するものは、2010年以降だけで、これだけあります。
勿忘草(ピコ・2010年)儚い指先(KAT-TUN・2012年)forget-me-not 〜ワスレナグサ〜(FLOWER・2012年)サークルゲーム(Galileo Galilei・2013年)勿忘草の待つ丘、アルバム『forget me not』(南壽あさ子・2017年)胎内回帰(BUCK-TICK・2018年)桜の頃(依田芳乃(高田憂希)、小早川紗枝(立花理香)、道明寺歌鈴(新田ひより)、浜口あやめ(田澤茉純)、脇山珠美(嘉山未紗)・2018年)forget-me-not(ReoNa・2019年)December 9(ACE COLLECTION・2019年)ワスレナグサ(蓮花・2020年)
【出典:Wikipedia ~勿忘草~】
やはり、すごくインパクトのある花言葉なので、絵画や歌に多く登場しているんですね。
まとめ
『 私を忘れないで 』
この花言葉の由来
- 中世ドイツの物語で、騎士ルドルフが恋人ベルタのために、花を摘んだ時に誤って川に落ちてしまい、恋人に向かってかけた最後の言葉が「Vergissmeinnicht」(ドイツ語で「私を忘れないで」)で、その言葉をベルタが、この花の名前として呼んだことによる
勿忘草(わすれなぐさ)は、その花言葉の意味
から、様々な絵画、歌詞、題名などに使用
あとがき
絵画や小説などに、登場する花や植物には、作者は必ずといっていいほど意味を持たせますよね。
今まで、植物にはあまり興味を持っていなかったんですけども、色んなところで登場するんですよね。
それこそ、万葉集や源氏物語、伊勢物語といった日本の古典も含め、古今東西、様々なものに。
そろそろ、本気で取り組まなければと思いました。
それには、実物を見なくてはですよね~。
こんな光景、見てみたいものです。
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