さて、前回は
「 シャアザクがなぜ赤なのか?」
というところにスポットを当てて、その裏に見える「 シャア英雄化計画 」について話をしました。
もし、ご覧になっていない方は、こちらからご覧いただけます。
⇒ シャアザク なぜ 赤いのか? 見えてくる「シャア英雄化計画」
今回は・・・
「 シャアザクが、なぜ通常の 3倍 のスピードが出せたのか? 」
にフォーカスし、そこからあらためて「シャア英雄化計画」に迫ろうと思います。
前回と同様、全くの想像 と 推論ですので、気楽に見てくださいね(笑)
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シャアザクが3倍速い理由(一般説)
「シャアザクは、通常の3倍の速度」
これなんですよね~
子供ごころに「かっこいい!」とグッとハートをつかまれました(笑)
でも、なぜ3倍速なのか?
これには、一応、答えがあるんです。
蹴って推進力を増す
シャアは、ルウム戦役(サイド5)で連邦軍の戦艦5隻を沈めて「赤い彗星」として、連邦軍から恐れられます。
この戦いで、通常の3倍のスピードで移動したことが、伝説となったわけです。
「第08MS小隊(映像特典)」で、この「ルウム戦役」について触れられています。
これによると・・・
甲板や隕石などを足場として蹴り出し推力を増した
つまり、自分の脚をカタパルトの様に使うことで、スピードアップしたというのです。
たしかに、シャアは天才的なパイロットなので、そういうことはやるのでしょうね。
でも、本当にそれだけで、3倍もスピードアップ??
どうも、この説明だけでは、しっくりとこないんですよね・・・
3倍速の真実
シャアのザクは、ガンダムと、宇宙 や 地球で 「 空中戦 」をしています。
そこには、踏み台や足場などありません。
それでも、他のザクに比べて、明らかに性能がいいですよね?(笑)
シャアザクって、そもそも他のザクと機体の性能が違うのでは?
そんな気がしてなりません。
試作機
ルウム戦役の頃、既にグフや、ドム、ゲルググの開発は、かなり進んでいたと思われます。
そうでなければ、すぐに、あれだけ量産できませんからね。
開発段階では、必ず試作機が作られます。
試作段階で、システムのテストをする為、既存のきょう体(ボディ)を使うことはよくあります。
間違いなく、グフ や ゲルググ も、システムのテストにおいて、ザクを使用したでしょう。
そう、シャア専用のザクは、見た目こそザクだけども・・・実は
最新型のシステムを搭載したザク(試作機)ではないかと思うんです。
通常のザクよりはるかに性能が良いモビルスーツに、天才パイロットが搭乗する。
それが「3倍速」の真実だと思います。
試作機を投入する本当の意図
では、なぜ試作機の状態で、実戦投入をしたのか?
開発が間に合わなかったから?
いえいえ、これは、別の意図があったと思います。
ここで登場するのが、「シャア英雄化計画」です。
「ルウム戦役」は、ジオンにとっては、戦力的に圧倒的に劣っている中、必勝を期した戦いでした。
この戦いで勝利すれば、局面は圧倒的に有利となるからです。
ルウム戦役後の展開を有利に運ぶために、「シャア英雄化計画」があったと考えると、ただの中尉であったシャアに、なぜ、この特別な試作機を使わせたのか?
その事の説明が、つきます。
シャア英雄化 計画
シャア英雄化の計画については、すでに前回お伝えしたので、ここでは要点だけ説明します。
シャア英雄化計画は、キシリアやドズルが中心となり、シャアを英雄化することで
ジオン側、そして連邦側に心理的な影響を与えようという・・・・
ジオンの内外に向けたプロパガンダ(意識付けのための宣伝)戦略
のことです。
その狙いには、以下のものがあります。
- ジオン公国国民に対して
戦争意識高揚のため - 自軍(ジオン軍)に対して
士気高揚ため - 連邦軍に対して
脅威の意識を与えるため
見た目がザクである意味
話を元に戻しましょう。
なぜ試作機の状態で実戦投入したか? でしたよね。
これを別の言い方をすれば、プロパガンダを成功させるために、なぜ、新型機としてではなく、 ザクの姿をした試作機のままなのか?
ということですよね。
プロパガンダを成功させるには、シャアを英雄化する必要があります。
もしも、仮に新型モビルスーツで、シャアが同じ戦果をあげたとしても、どうでしょう?
それは、「モビルスーツが、すごかった」 で終わってしまいませんか?
連邦とは引き続き、モビルスーツ開発競争が進むだけでしょう。
ジオン側へのプロパガンダとしても弱いです。
あくまで・・・
ザクのままで、圧倒的な戦力を発揮 する
ということが、シャアの英雄化として重要なポイントだったのです。
それ以外にも、見た目がザクであれば、敵が、その戦闘能力を見誤り、シャアがより戦果を
あげやすい状態になったと思われます。
赤い彗星の誕生
さて、こうして 「赤」 と 「速さ」 を兼ね備えた シャアザク は、やがて
「 赤い彗星 」
と呼ばれ連邦から怖れられる存在となります。
それにしても、「赤い彗星」っていいネーミングですよね。
かっこいいし、自然と記憶に残りますよね(笑)
これ、仮に英語であっても 「 Red Comet (レッドコメット)」
とても発音しやすいですし、印象的な名前となります。
実は、この「赤い彗星」という異名も、「シャア英雄化」のプロパガンダの一環 だと思うんです。
とういのも、この名前、カッコ良すぎるんですよね(笑)
第2次世界大戦のドイツで、エルヴィン・ロンメルという元帥がいます。
ロンメル将軍のことです。
彼の異名が「砂漠の狐(きつね)」でした。
この名前は敵国のイギリス軍が付けたと言われていますが、その名前の意味に
狡猾(こうかつ)、ずるがしこい といった悪い意味をもたせているようです。
この様に、普通、純粋に敵側に異名をつくらせれば、悪い意味の名前がつけられます。
先のロンメルの例でいけば、間違っても「砂漠の彗星」などとは呼ばれないでしょう(笑)
「赤い彗星」というのは、ジオン側で事前に用意されていたとしか思えません。
シャアザク以降の シャア専用モビルスーツ
さて、シャアザクでは、圧倒的な力の差をガンダムに見せ付けていました。
しかし、シャア専用が、ズゴック、ゲルググと進むうちに、どんどん弱くなります(悲)
もちろん、アムロがニュータイプとして覚醒(かくせい)していったことが
大きかったとは思います。
だが、それにしても惨めなくらい弱体化していっていますよね。
シャアも一応、ニュータイプのはずだし、モビルスーツの性能も上がっているはずなのに・・・
これは、ジオンのモビルスーツ開発のスピードが遅くなり、それほど差のあるシステムが
搭載できなかった からではないかと思います。
ゲルググの時点では、単に色を赤にしただけではないか?
そんな印象さえ受けます。
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シャアザク まとめ (前回・今回)
- シャアザク は、「 シャア英雄化計画 」実行の為に開発された特殊なザク(試作機の転用)
- 計画の達成には、① 目立つこと ② 圧倒的なスピード・戦力 が必要
- 目立つこと
- 機体の色を、赤にする
- 「赤い彗星」という異名を広める
- 圧倒的なスピード・戦力
- その時の最新のシステムをザクに搭載
- 最新の試験機と天才パイロット(シャア)の融合
あとがき
ガンダムって、ニュータイプを題材にしているからなのか、はっきりと説明しないシーンが結構ありますね。
子供に想像させようということなんでしょうかね?
意味深な発言が多いので、こっちもどんどん勝手にかんぐります(笑)
でも、これって、いろんな自説・自論が展開できるんですよね。
世界史の逸話などとガンダムを比較しても、おもしろそうですし、
心理学の観点から、ガンダムの人物像を見ても、これもおもしろそうです。
ギリシャ神話との関係も比較したらおもしろそうです。神話の名前が、作品中かなり使われています。
歴史の事実を大胆に予想するのも面白いですが、こういうフィクションを大胆に予想するという事も
面白いですね、やみつきになりそうです(笑)
また、何かいい題材があれば、遊んでみたいですね。
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