「 カフェ 」 と 「 喫茶店 」 どんな違いをイメージしますか?
カフェというと、オープンカフェの明るく、 おしゃれなイメージを思い浮かべます。
かかってる曲も、ボサノバや、スムースジャズといった明るい曲。
これに対して、喫茶店は・・・
ちょっと薄暗~いところに、頑固なマスター。
口数少なく、だまって極上のうまいコーヒーをスッと出すイメージ。
かかってる曲は、もちろんクラシックか、バラード調のジャズ。
ちょっと言いすぎですかね?(笑)
イメージは、こんな感じですが・・・
でも、実際に何が違うのかと聞かれると、その違いは、よく分かりませんよね?
今回は、そんなカフェと、喫茶店の違いについて、せまってみたいと思います。
営業形態の違い
カフェと喫茶店の違い、まず、着目したのは「営業形態としての違い」です。
カフェと喫茶店を開業する場合に、保険所から取得する「営業許可」が違うのか?
これが違うということは、カフェと喫茶店は、法的に扱いが違うということを意味しますよね。
さっそく調べてみると、結果は次のとおりでした。
- カフェは、飲食店営業
- 喫茶店は、喫茶店営業
意外にも、あっさりと答えが出てしまいました(笑)
開業する場合には、カフェの場合は飲食店営業として申請、喫茶店の場合には、喫茶店営業として申請するんですね。
さて、では、飲食店営業と、喫茶店営業について、詳しく見ていきましょう。
飲食店かどうか・・・
定義されているのは、食品衛生法施行令第35条(営業の指定) です。
ここに、次の2項目があります。
- 飲食店営業
- 喫茶店営業
注:次号とは、喫茶店営業のこと
カフェとして、飲食店営業で申請し、許可を得ている場合には、アルコール類も食事も提供してもよく・・・
一方、喫茶店営業で申請し、許可を得ている場合
アルコール類と、食事を出してはいけない・・・
ということですね。
でも、ここで疑問が・・・
多くの喫茶店で、モーニングサービスがあったり、ナポリタンやカレーといった食事を提供していますよね?
これっていったい、どういうことなのでしょうか?
カフェでなければ、食事は提供できないはずです。
飲食店?喫茶店?営業の形態と、お店の名前は関係ない
実は、喫茶店という名前がお店の名称として付いているか、付いていないかは、法的な営業形態とは関係がありません。
別に、「◎◎◎喫茶店」という名前でも、飲食店営業で申請し許可が得られれば、コーヒーや紅茶以外にも、食事を提供しているところはたくさんあります。
(つまり、法的には、カフェの扱い)
逆に、お店にカフェという名前が付いていたとしても、喫茶店営業だけで開業している場合には、アルコール以外の飲料と、茶菓だけで営業をしなければなりません。
(法的には、喫茶店の扱い)
お店の名前に「喫茶店」がつくからといって喫茶店営業の形態をとらなければいけないわけではありません。
また、「カフェ」という名前がつくからといって、飲食店営業の形態をとる必要はないんですね。
う~ん、ちょっと、ややこしい!?(笑)
こんなところが、実は喫茶店営業!?
喫茶店の営業許可には、面白いものもあります。
よくある、飲み物の自動販売機、カンやペットボトルのものは、必要ないんですが・・・
カップ式(紙コップ)に飲み物を注ぐタイプの自動販売機、実は、あれを設置するには、喫茶店営業の申請が必要になるんです。
上下水道をつなげているので、保健所に喫茶店営業としての許可が必要なんです。
紙コップの自販機、法的には、喫茶店なんですね(笑)
コーヒーに関する その他の情報
コーヒー(珈琲)に関する、その他の情報が、色々あります。
おヒマな時にでも、是非ご覧ください。
コーヒー(珈琲)に関するミニ知識・効能や誤解など(目次)
まとめ
食品衛生法施行令第35条(営業の指定)
- 飲食店営業 : カフェ (アルコールや食事の提供が出来る)
- 喫茶店営業 : 喫茶店 (アルコールの提供は出来ない、食べ物は茶菓のみ)
お店の名前が、◎◎喫茶店とか、▲▲カフェとかは関係なく、どちらの営業で申請しているかによる。
あとがき
カフェと喫茶店の違いって、最初は調べていくと、あいまいな違いで、はっきりとした定義などないのかと、正直思っていました。
でも、調べたら意外にも、法律的に違いがきちんと定義されていて驚きました(笑)
しかも、紙コップの自販機が喫茶店での申請が必要っていうのも、ビックリしましたね!
ちなみに、よく駅の構内や、デパートの催事場などに出店しているジューススタンドなども、喫茶店扱いです。
逆に、実際に、喫茶店の名前がついているお店は、ほとんどが飲食店営業、つまり分類的にはカフェなんですよね。
「純喫茶」をうたっているところも、アルコール類のドリンクは出さないにしても、サンドウィッチやピラフなどは出したりしますからね。やはり、ほとんどが飲食店で申請しています。
純喫茶なのに、カフェ・・・、う~ん、何度聞いてもなじめません(笑)
コメント
食品衛生法施行令の「カフエー」とは、現代のいわゆる(オープンカフェの明るく、 おしゃれなイメージを思い浮かべるような)「カフェ」とは全く違います。酒類と女給の接待を売りとした、今でいうキャバレーの前身のようなもので、いわゆる風俗営業です。
そして、それとは違う営業形態について(酒と女を売り物にしない)純粋にコーヒーを始めとする喫茶を提供する店として「純喫茶」という言葉が生まれ、やがてそれらは喫茶店と呼ばれるようになり、それが現代の営業スタイルになったのが「カフェ」でしょう。
現代の「カフェ」でも、食べる物を「調理し」て提供していれば飲食店ですが、調理済みのもの(よくある、サンドイッチ類がラップ等に包まれた形のみで提供されているようなもの)を売るだけであれば(そして、アルコール類を提供しなければ)喫茶店として営業できます。つまり「カフェ」が「飲食店」とイコールではありません。
コメントありがとうございます。カフェーと今のカフェは、別ものなんですね。
勉強になりました。